鉛筆やボールペンなどの文房具は、消耗品なのでストックしているご家庭も多いと思います。
しかし、子どもが成長して文房具のデザインが好きじゃなくなってしまった。最新の文房具を買ったから使っていないなど、文房具の処分を検討しているご家庭も多いのではないでしょうか。
実は、不要になった文房具は寄付することで幅広い支援に役立てられます。
そこで今回は、いらなくなった文房具を寄付することで役立てられる支援の内容と、どこに不要になった文房具を寄付すればいいのか、おすすめ寄付サービスについて詳しく解説していきます。
いらなくなった文房具はどうする?寄付という選択肢
子どもが成長してつかわなくなった文房具や、もらったけど子どもの趣味に合わなくて使っていない文房具。
このようないらない文房具は、まだ使える、あるいは新品なので、どうやって処分したらいいのか悩んでしまいますよね。
そこでここからは、4つのいらなくなった文房具の処分方法をご紹介いたします。
1. 友人や知人に譲る
えんぴつや消しゴムなどの、文房具が必要な子どもが居る友人や知人に譲るという方法があります。
しかしあまりにも使い古した文房具を譲るのは、ありがた迷惑になってしまいます。
そのため、できればキレイな文房具や、新品で使っていない文房具を譲るようにしましょう。
2. フリマアプリなどで売る
新品の人気のキャラクターの文房具が大量にある場合は、フリマアプリなどで売ることができます。
文房具に限らず、フリマアプリなどで売る際は、購入時のきれいな状態が保たれていることで、高値が付くことも。
しかし文房具は販売価格が安価なので、大量に売っても大きな利益になることはありません。
出品の手間や送料などを加味して、どのくらい売り上げがでるのか慎重に考えてから売るようにしましょう。
3. 市区町村の定期ごみ収集で処分する
使いかけの文房具の場合は、友人に譲るのも気が引けるし、売ることもできません。
そのため、残念ですが使いかけの文房具の場合は、市区町村の定期ごみ収集で処分することになります。
鉛筆や消しゴムなどは燃えるごみとして処分することができますが、金属を含む鉛筆削りやシャープペンシル、ボールペンなどは、市区町村によって分別方法が異なるので、事前によく確認してから処分しましょう。
4. 回収ボックスを利用する
全国のロフト45店舗では、2022年9月から「使用済みペンリサイクルプログラム」が実施されています。
不要になったペンやプラスチック製筆記具を、店頭の専用回収ボックスに持ち込むことで、いつか、どこかの、誰かのためになります。
リサイクルボックスを利用できる文房具は、使用済みのペンやプラスチック製の筆記具の他に、修正テープなど、プラスチック製パッケージで、購入場所やブランドを問わずに利用できます。
【参照】はじめよう、ペンのリサイクル2022|LoFt https://www.loft.co.jp/news/detail.php?news_id=392373
5. 寄付する
きれいな状態のいらなくなった文房具を、最も手軽に処分する方法が「寄付」です。
寄付と聞くと現金しか寄付できないイメージをお持ちの方が多いと思いますが、ものを寄付することで幅広い支援に役立てることができます。
後述しますが、いらなくなった文房具を寄付することで、医療支援や教育支援など、国内外を問わず支援が必要な人々に役立てられます。
いらなくなった文房具を寄付することで役立つ支援とは?
いらなくなった文房具を寄付することで、幅広いことに役立てられるのをご存じでしょうか?
では、具体的にいらなくなった文房具を寄付することで、どのような支援に役立てられるのかを、ここから詳しく解説していきます。
医療支援
途上国では年間150万人、約20秒に1人の割合で失われている命があります。
日本では公費でさまざまなワクチンを乳幼児期に接種することができますが、途上国では国が貧しいことから、日本のようにすべての子どもたちが無料でワクチンを受けることができません。
また、途上国では、辺境の村や都市部の貧困地区などで、病気を発症しても容易に治療を受けることができない環境にいる人々がいます。
このような環境で病気を発症すると、重篤化して命が脅かされる他に、周囲の人々にまで病気が感染してしまいます。
いらなくなった文房具を寄付することで、医療が必要な人々への医療支援に参加することができます。
例えば、3,000円分の文房具を寄付することで、はしかワクチン98回分に変わります。
たくさんの方がいらなくなった文房具を寄付することで、多くの金額を寄付することができるようになるので、地域保健員への研修を1日実施することができるようになります。
このように、いらなくなった文房具を寄付することで、幅広い医療支援に参加することができます。
教育支援
世界的に学校に通える子どもの数は増えたとされていますが、開発途上国と呼ばれる国々では、5人に1人の子どもが学校に通うことができないままになっています。
教育を受けられないということは、文字を読み書きすることができません。そのため、安定した仕事につくことができず、貧困のループが繰り返されます。
また、知識や情報不足で取り残されれば、生活に大きな影響を与えることが懸念されています。
なぜ途上国の子どもたちは学校に通えないのかというと、そもそも学校がない地域がある他に、子どもたちを教育できるような質の高い先生がいないこと、また、学校に通うはずの時間を労働に費やしている子どもたちも多く居ます。
いらなくなった文房具を寄付することで、学校の建設費用や先生の教育研修費など、途上国の教育支援に役立てられます。
国内の貧困対策など
豊かな国というイメージがある日本ですが、今、日本の子どもの貧困率はOECD加盟国の中で最悪の水準にあります。
1980年代から上昇傾向だった子どもの貧困問題は、現在では7人に1人の子どもが貧困状態にあると言われています。
貧しくて進学を諦めた子どもや、進学したが働かなければならなくなった子どもなど、貧しいことで教育を受けられない子どもたちが、日本にも多く存在しています。
日本国内では、さまざまな支援団体や政府・自治体の支援事業が実施されており、いらなくなった文房具を寄付して、その文房具を再販することで現金化した後に、売り上げの一部を寄付することで支援することができます。
雇用促進・経済活性化
世界では、最貧国を中心に今後10年間で約6億人分の雇用が必要になると予測されています。
雇用は、将来のためだけではなく、いま現在にかかわる問題であることから、状況は一層複雑です。
貧しい国の人々の多くが、仕事に就いても税金を納めておらず、非正規部門で低賃金かつ生産性の低い仕事から抜け出せずにいます。
生産的で意義のある仕事を、急増する労働力人口に合うだけつくり出すためには、経済成長と共に経済の変革が必要になってきます。
経済の変革では、女性や若者、不利な立場にある人々など、誰も取りこぼすことなく、全ての人々に働く機会をもたらすものでなくてはなりません。
文房具を寄付することで、以下のような仕事を開発途上国の現地の方に依頼している団体もあります。
このような作業を雇用という形で現地の方にお願いすることで、雇用を促進して、経済を活性化させることができます。
文具を寄付する方法は?3つの方法
いらなくなった文房具を寄付することで、さまざまな支援に役立てることができるということがわかりました。
では、いらなくなった文房具はどこに寄付すればいいのでしょうか?
ここからは、不要になった文具のおすすめの寄付先を3つご紹介いたします。
1. 児童養護施設などに寄付する
児童養護施設には、文具に限らず子ども用の衣類やおむつなどの日用品類など、子どもが日常で使えるものの寄付を受け付けている場合があります。
住まいの市区町村に問い合わせて、文房具の寄付を受け付けている児童養護施設があるかどうか尋ねてみましょう。
文房具を寄付する児童養護施設が決まれば、宅配や郵送、もしくは直接持ち込むことで寄付することができます。
児童養護施設へ文房具を寄付する際は、寄付品の詳細を明記した書類の提出を求められる場合もあります。
2. NPO法人などを利用して寄付する
NPO(Non Profit Organization)とは、その名の通り非営利の組織のことです。
より詳しくNPOについて解説すると、NPO団体は市民を主体として市民の発意によって活動する市民活動団体のことで、そのなかでも法人格を取得したNPO団体は「NPO法人」と呼ばれます。
NPO法人やNPO団体は、国内外の支援が必要な人々への支援活動を行っていることが多く、寄付を受け付けています。
寄付は現金での寄付の他に、文房具などの物品であることもあるので、事前にNPO団体のホームページを確認しておくようにしましょう。
また、寄付品を送る際は事前に連絡が必要な場合があるので、寄付する条件については特によく確認しておく必要があります。
団体によっては、新品の文房具のみ受け付けているなどさまざまなので、中古の文房具を寄付できる団体もピックアップしておくといいでしょう。
3. KIFUcocoで寄付する
KIFUcocoは広島県にある会社が運営する寄付サービスで、全国各地から、文房具などの寄付品をダンボールに詰めて送るだけで、送料の負担のみで寄付を行うことができます。
事前連絡不要でいつでも利用できるので、とても便利。
KIFUcocoでは、ひどく汚れてさえいなければ、記名している文房具や、汚れている文房具、けずった鉛筆などの中古の文房具も寄付していただくことが可能です。
また、文房具の他に、子どものおもちゃやベビー用品、調理器具など、幅広い品物を一緒にまとめて送って寄付していただくこともできます。
次の項目では、KIFUcocoを利用して文房具を寄付する3つのメリットについて解説しています。
KIFUcocoで文具を寄付する3つのメリット
KIFUcocoでは、文房具だけではなく幅広い物品を寄付することができる寄付サービスです。
創業以来、事務所や一般家庭からでる不用品の回収や買取・寄付活動を行ってきたネットワークをいかして、KIFUcocoをスタートしました。
「まだ使えるのに捨てるのはもったいない」「誰かの役に立ってほしい」という方は、ぜひKIFUcocoをご利用ください。
ここからは、KIFUcocoを利用する3つのメリットについてご紹介いたします。
1. 事前連絡不要で全国から利用できる
KIFUcocoは広島県の寄付サービスですが、ダンボールに詰めて文房具などを送っていただくことで、全国どこでもご利用いただけます。
送付先・持ち込み場所 |
〒731-0214 広島市安佐北区可部町桐原822 |
寄付いただける品物は、ダンボール以外に詰めていただいても構いません。
例えば、不要な鞄やキャリーバッグなどに文房具を詰めて送っていただくことで、梱包に使用した鞄やバッグも寄付していただくことができるため無駄がありません。
しかし、宅配伝票をそのまま鞄やキャリーバッグなどに貼り付けてしまうと、シールが付着してしまい取れなくなってしまいます。
そのため、マスキングテープや養生テープなどを貼っていただき、その上に宅配伝票を貼り付けてお送りください。
また、寄付いただいた文具などの品物は、寄付先の指定がなければ途上国へ輸出され、海外の支援が必要な人々へ役立てられます。
寄付先の指定がある場合は、国内で再販されて、売り上げの一部を寄付することで支援につなげることも可能です。
2. 寄付先を選べる
寄付先 | 支援内容 |
災害時の被災者救護 新型コロナウイルス感染症などの、感染症拡大防止への対応 防災・減災の普及啓発 ボタンティア育成 など | |
東日本大震災の被災地の子どもたちに寄り添い、20年間継続的に支援を行う 子どもたちの学びと居場所の提供 中高生向け無料学習会の実施 地域の学習塾や習い事などで利用できるクーポンの配布 児童クラブを訪問し、宿題サポートや相談会の実施 保育園こども食堂の実施 など | |
子どもたちの命を支える支援活動の実施 受けた寄付は、神奈川県内の子どもや若者、子育てに係わるNPOへ、公募・選考を経て助成を行う | |
子ども貧困対策 | 子どもの貧困対策 高齢者福祉・障害者福祉の充実 地域医療・災害医療の充実 |
子育て支援 | 新型コロナウイルス感染症対策 東日本大震災からの復興と防災・減災 文化・芸術の復興 子育てと学びの充実 保健福祉の推進 地域産業の活性化 観光復興 自然と調和した杜の都づくり スポーツ復興 協働によるまちづくりの推進 その他市政推進 |
未来応援事業 | 文化体験・生活体験などの場や機会の提供「事業体験型」 子ども・若者が利用する施設に現物や役務の提供「現物給付型」 子ども・若者が利用する施設に現金の寄付「現金給付型」 子ども・若者に関する本施策に賛同し、援助「事業賛同型」 |
子どもの村での子どもたちの養育 困難を抱える子どもとその家族の支援 家庭養育を担う人材育成プログラムの開発と実践 アドボカシー・情報発信 |
KIFUcocoでは、上記の支援団体から希望の団体への寄付を行います。
文房具などをお送りいただく際に、寄付先を明記した紙を同封いただくことで、希望の寄付先をご指定いただけます。
3. 文具以外の幅広い品物を寄付できる
文房具 | ● 消しゴム ● 鉛筆 ● ランドセル ● ホチキス ● カラーペン ● はさみ ● のり など |
おもちゃ | ● お人形・フィギュア ● ミニカー ● プラモデル ● ゲーム機 など |
ぬいぐるみ | ● ディズニー ● サンリオ人形 ● ポケモン人形 ● クレーンゲーム景品 ● ゆるキャラ など |
ベビー用品 | ● ベビーカー ● チャイルドシート ● ベビーベッド ● ベビーチェア ● 抱っこ紐 など |
アクセサリー | ● 腕時計 ● 指輪 ● イヤリング ● ネックレス など |
食器 | ● ティーセット ● マグカップ ● カトラリー ● タンブラー など |
調理器具 | ● フライパン ● 包丁 ● ポット ● 鍋 ● ケトル ● ミキサー・フードプロセッサー など |
靴 | ● スニーカー ● スリッパ ● ビーチサンダル ● ドレスシューズ ● サンダル など |
楽器・音響機器 | ● ギター(アコギ・エレキ) ● ヴァイオリン ● リコーダー ● サックス など |
アウトドア用品 | ● テント ● バーベキュー用品 ● 寝袋 ● ランタン ● サバイバルナイフ など |
スポーツ用品 | ● 釣り竿 ● ラケット ● ゴルフ関連品 ● グローブ ● バット など |
工具 | ● 電動工具 ● 手工具 など |
パソコン関連品 | ● ノートパソコン ● バザーボード ● HDD・SSD ● キーボード ● マウス など |
鞄・バッグ | ● 鞄 ● バッグ など |
KIFUcocoでは上記のように、文房具以外に幅広い品物を寄付していただくことが可能です。
しかし、「本来の用途で使用できないもの」に関しては寄付していただくことができません。
例えば、割れているお皿や取っ手が取れたマグカップ、不揃いの靴、極端に汚れているものなどです。
また、以下のものは寄付することができない品となります。
寄付できないお品物の一例 |
● 食品 ● 液体 ● 製造から5年を経過した家電製品 ● 使い捨ての食器 ● 雑誌・本類 ● ビデオテープ ● スプレー缶 ● ライターなどの危険物 ● 乾電池・バッテリー製品 ● 生き物 |
寄付いただけない品が贈られてきた場合、着払いで返送させていただく場合がございます。
「これは寄付できるの?」とご不安な場合は、気軽にKIFUcocoまでお問い合わせください。
怪しい寄付先は利用しない!文房具の詐欺被害にあわないために…
名の知れた大きな寄付団体ではないところに現金や物品で寄付する際は、詐欺被害に遭わないように気をつける必要があります。
非常に残念なことですが、「人々の役立てる」と寄付を募っておきながら、転売を行って利益を得ている悪徳団体が少なからず存在しています。
そこでここからは、文房具などを寄付する際に気をつけたい3つの注意点について解説していきます。
実績を公開していない寄付先は利用しない
実績の公表は義務ではありませんが、どこに、何を寄付したのかを公表していない支援団体は怪しいと考えていいでしょう。
KIFUcocoでは、ホームページ上で「いつ」「何が届いたのか」「どこに寄付したのか」を公表しております。
このように寄付実績の公表がない団体は、どこに何を寄付しているのか不透明なため、信用するのは危険です。
運営元が不明な寄付先を利用しない
ホームページ上に運営元が記載されていない寄付団体は、「どこで」「誰が」という基本的な情報が不足しているので、信用するのは危険です。
運営元が分かれば、もともとは何をしていた会社なのか、なぜ寄付を募っているのか具体的な理由が見えてきます。
情報が不足している寄付先に宅配で文房具などを寄付した場合、住所や氏名・電話番号などの個人情報の取扱いについても問い合わせることができない上に、最悪は流出の可能性もあります。
そのため、信用できる寄付先に寄付するようにしましょう。
SNSでの口コミを調べてから寄付する
総務省の令和2年度のデータによると、世代や性別を問わず、10〜60代までの全世代にわたって利用されてるのは、「LINE」が90.3%の他に、Twitterが42.3%、Instagramが42.3%、Facebookが31.9%となっています。
このようにSNSを利用する人は多く、特に拡散力があるTwitterでの情報は、さまざまな情報源として活用されています。
SNSの投稿は不確かなものも多いですが、リアルな「生の声」を聞くことができる貴重な場です。
寄付をする際は、その寄付先についてSNSを利用して調べることで、実際に寄付をした人の経験談を聞くことができます。
また、質問などがあればリプライやダイレクトメッセージを送ることで直接投稿者に質問することも可能です。
このように、実際に寄付サービスを利用した人の声を探してみることでとても参考になります。
まとめ
いらなくなった文房具でも、まだ使える文房具をそのまま処分してしまうのは罪悪感がありますよね。
しかし、きれいな状態の文房具や新品の文房具ではない場合は、友人や知人に譲る場合にはなんだか申し訳ない…、かといってフリマアプリなどでは売れない…と、処分方法に悩んでいる方が多いでしょう。
今回ご紹介したいらない文房具を寄付する方法では、鉛筆や消しゴムなど、さまざまな文房具を寄付することで、国内外を問わず支援が必要な人々に役立てられます。
文房具の寄付を行う際は、児童養護施設などの文房具が必要な施設へ寄付する他に、NPO法人や寄付サービスを利用する方法もあります。
「KIFUcoco」では、これまでのリサイクル事業を通じて築いたネットワークをいかして、支援が必要な人々へ、寄付いただいた文房具を届けます。
KIFUcocoのご利用は、文房具を贈っていただく際の送料のみ。それ以外の費用がかからず、寄付したいときにいつでも、どこからでもご利用いただけますので、ぜひお役立てください。
ぬいぐるみの寄付についても寄付先や注意点も記載しておりますのでご覧くださいませ。